愛用者が考える南部鉄器すき焼き鍋を快適に使うコツ | 日々是鉄力

愛用者だからわかる「南部鉄器すき焼き鍋」を快適に使うコツ

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つるをはずした南部鉄器すき焼き鍋 使い方

僕にとって初めて手に入れた鉄鋳物の鍋である、南部鉄器のすき焼き鍋。中華鍋にフライパンと、それまで鉄板製品はそれなりに使いこなしてきました。ですがどうしても鋳鉄は難しそうというイメージがあり、なかなか手を出せずにいました。

同じようなイメージを持たれている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?でも思いきって使ってみたら、そんなものは杞憂に終わりました。

なんだよ、下手したら鉄板よりも気楽なやつじゃん。気構えせずに南部鉄器のすき焼き鍋を快適に使うためのコツを、使いはじめて7年の僕がお伝えしたいと思います。

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南部鉄器のすき焼き鍋を快適に使うためのこんなコツ

いきなり強火はダメ

鉄のフライパンや中華鍋との大きな違いは、これでしょう。南部鉄器をはじめとする鉄鋳物は、鉄をドロドロに溶かし型に流しいれて冷やし固めます。鉄板製品がいわゆる一枚板なのに対し、鋳鉄は溶けた鉄の結晶の塊。ですから、急激な温度変化に対してはあまり強くないのです。

南部鉄器を予熱するときは、最初は強くても「中火」くらいに抑えておいたほうがいいでしょう。冷たい状態から一気に加熱すると、割れやひびの心配があります。

たとえ鍋が強火に耐えられたとしても蓄熱性が非常に高いので、あまり予熱をしすぎると高温になってしまい使い物になりません。急がば回れ、結局は火を止め温度が落ち着くまで待つことになります。

また、調理が終わった直後に水をかけるといったような「急冷」にも要注意。膨張した鋳物が急激に冷やされると、一気に収縮して割れたりひびが入ることがあります。

さらに、急激な熱の変化だけではなく、衝撃にも注意が必要です。例えば、落として割れてしまうなんてことも。要するに、材質としては鉄でできていますが、扱い方としては「土鍋」をイメージすれば近いかもしれませんね。

食材は温まってから

これは鉄鍋全般に言えることなのですが、予熱は本当に大事。特に鍋肌の粗い南部鉄器は、予熱が不十分なまま肉や魚を焼くとビックリするくらいくっつきます。水分の多い鶏肉、それも皮目を下にしたときなんて大変。身と皮がさよならしてしまいます。

ですから、本当にこれだけは守りたいポイント。食材は鍋がきちんと温まってから入れる。それさえ守れば、ひどいくっつきはありません。

鋳鉄は鉄板より蓄熱性が高く、火のレスポンスが早くはありません。なかなか予熱ができずじれったく感じるかもしれませんが、この鍋と対峙するひとときも、料理の楽しみのひとつであったりするものです。

一度熱くなれば、あとは弱火で十分

厚みのある南部鉄器は、その蓄熱性の高さから熱しにくく冷めにくいのが特徴。今さっき書いたように予熱には若干時間が掛かるのですが、一度熱くなれば長くその状態をキープしてくれます。

それの何がいいかって?それは食材の芯までしっかりふんわりと熱を通してくれるという点も大きいのですが、細かい火加減をあまり気にしなくてもいいというのも大きなポイント。

熱さえしっかり蓄えさせておけば、あとの調理は弱火で十分。下手に強火なんかにしてしまえば、火加減が遅れてくるため思いがけず焦がしてしまったり。ですから、目先の温度変化にはとらわれず、一定の火加減でドンと構えていればいいのです。

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金属ヘラがあると便利

蓄熱性の高い南部鉄器は、火加減や作る料理によっても違いますが、水分を使わない焼き物などでは結構な高温になることも。そんなときにはやはり耐熱性に優れた金属のヘラが便利。樹脂製のものだと溶けてしまう心配があります。

また、しっかり予熱すればくっつきにくいとはいいつつも、そこはやはり鍋肌の粗い南部鉄器。鉄のフライパンのようにするする、とまではいきません。

たとえば餃子やハンバーグを焼くと、どうしても鍋肌に固着している部分が出てきます。そんなときに金属ヘラの出番。その鍋にくっついた香ばしくおいしい部分ごと、はがして盛り付けてしまえばいいのです。

料理を入れたままにしない

これも鉄鍋全体にいえることなのですが、調理後に料理を入れたまま放置は厳禁。鉄は加熱が止まり冷える過程で、水分や塩分に反応して錆びてしまいます。ですから作ってすぐに食べないときや保存する場合には、他の鍋や器に移すといった工夫が必要です。

ですが、僕の使ってみての感覚だと、南部鉄器は意外とのんき。すき焼き鍋やシチューパンでグラタンや煮込みなどを作り、それをそのまま食卓へ。食べ終わるまでの時間くらいならば、ビクともしません。その程度の放置なら、経験上一度も錆が浮いたことはありません。

急激な熱の変化や衝撃には注意する必要があるものの、細かい火加減など気にせずドンと構えて食材をおいしくしてくれる。黒くてどっしりとした無骨な見た目通り、意外とタフで包容力がある。そんな南部鉄器のすき焼き鍋が、いつもの食卓に温かさを添えてくれることでしょう。

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