愛用者が考える鉄のフライパンを快適に使うコツ | 日々是鉄力

愛用者だからわかる「鉄フライパン」を快適に使うコツ

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山田工業所×釜浅商店打ち出し式鉄フライパン 使い方

錆びそう、焦げそう・・・。鉄のフライパンというと、必ずこんなイメージが湧いてしまいます。僕も使い始める前まではそうでした。

ですが今は違う。僕も今使っている鉄のフライパンが初めてなのですが、一体どうしてこんなイメージがついてしまったのか疑問に思うほど、難しいことなどひとつもないのです。

今回はそんな鉄のフライパンの負のイメージのうち、特に心配になりがちな「焦げつき」を防ぎ、快適に使うためのコツについてお伝えしたいと思います。

ちなみに僕、ズボラで面倒臭がり、短気なのです。そんな僕でもちょっとしたことに気をつけるだけで、快適に鉄のフライパンを使えています。面倒なことはなにもありません。

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鉄のフライパンを快適に使うためのこんなコツ

しっかり予熱する

端的に言えば、これさえ守っていればひどい焦げつきは起きないといっても過言ではないでしょう。実際に僕はこれまで、一度も愛用の鉄のフライパンを焦げつかせたことはありません。

鉄は金属。ということは熱すると膨張します。鉄板でできている鉄のフライパンですが、表面には無数の細かい凹凸があります。予熱をしっかりすることで、この凹凸が毛穴のように開いてくれるそう。

実際顕微鏡で確認したわけではないので科学的な断言はできませんが、予熱不足と予熱が十分だった場合を比較してみると、あきらかに油を入れたときの鍋肌への馴染みが違います。これは素人目でわかるほどの大きな違い。

この油の馴染みこそが、その後の調理の全てに左右してきます。油が馴染んでいれば、調理中もつるつる、するすると快適に。ですが予熱不足で調理を始めると、その後こびりついてしまい油を足さなければならない状態に。

あとで油を足したとしても、フライパンを強く熱することはできません。食材が焦げてしまいますから。つまり、熱しきれていない鉄のフライパンに油を足したところで、後から馴染ませることはできないのです。

ですから、調理開始前に予熱をしっかりしておき、手遅れにならないようにする必要があるのです。鉄のフライパンの肝は予熱!これ、大事。

ちなみに予熱の時間や目安ですが、手のひらをかざして「もわっ」と温かさが伝わる程度でOKです。それよりも熱いと、今度は炭化して焦げついてしまいます。

そしてよく目にする「煙がでるまで」という目安ですが、油を塗って保管していないからか、うちの鉄のフライパンは煙がでません。ですのでいつも手のひらの感覚でみています。

これはガスやIHといった熱源の違いや、鉄板の厚さによっても左右されます。ですので、こればかりは使って慣れるという感覚が必要かもしれません。でも意外と簡単でしたよ。

油返しはしなくても大丈夫

油返しとは、予熱したフライパンに多めの油を入れ、全体に馴染ませてからその油を捨てるというあの作業。中華屋さんが中華鍋でやっているのをテレビ等でもよく目にしますね。

鉄のフライパンを快適に使うためには、この油返しが必要だという情報をたくさん目にします。いや、きっと本当はしたほうが確実に上手くいくのかもしれません。

でもこの油返しのせいで鉄のフライパン購入をためらう方って、結構いるのではないでしょうか?正直僕は、これが一番のネックになっていました。だって、油返しするにはオイルポットが必要ですよね?これがあるご家庭は、だいぶ減っているのではないでしょうか。

でも大丈夫。油返しをしなくても予熱さえしっかりしておけば、油をひくだけで十分馴染んでくれるのです。よく「鉄のフライパンを育てる」という概念を聞きますが、使ってきた年月もあまり関係ないでしょう。買った初日にハンバーグを焼いても全然平気でしたから。

前述した予熱が本当に大切。しっかりと温めて油を入れれば、あとは傾けて全体に馴染ませるだけ。油が鍋肌を薄くまんべんなくコーティングしていくのが分かります。逆にきちんと馴染まないのは予熱が足りない証拠。予熱さえしっかり意識すれば、油返しはいりません。油はひくだけで充分なのです。

もうひとつ大事なのが油を入れるタイミング。油を入れてから予熱するのでは、鉄のフライパンが十分にあたたまる前に油が熱くなってしまいます。ですから、十分に予熱をして温めてから油を入れるようにしましょう。そうすることで、気持ちのいいほど油が馴染んでくれます。

食材をのせてすぐには触らない

焦げつきやこびりつきが気になり、食材をずらしたり裏返してしまう。ついついやってしまいがちな無意識の動作です。表面加工のフライパンならば、それでも焦げつきにくいので問題はありません。

ですが、鉄のフライパンとなれば一大事。一大事とは少しばかり大袈裟かもしれませんが、これがいわゆる「くっつきやすい」という鉄のフライパンにとって不名誉なイメージの元凶になっているのではないでしょうか。

食材は低温と高温、どちらの場合もこびりつきや焦げつきを起こします。先ほど予熱が大事と書きましたが、これは油の馴染みをよくするだけではなく、この低温帯を避けるためでもあります。

せっかくちょうどよくフライパンが予熱されていても、のせた食材をすぐに移動させては熱が伝わらず、ぬるい状態で鍋肌と接しつづけることになります。そうすると見事にくっついてくれるのです。

僕も最初はやりがちでした。焦げるのではないかと心配になり、フライ返しで焼き目を確認してしまう。でもそこは我慢。すこし待てば、フライパンを揺するだけで食材が動いてくれます。そうすれば触っていい合図。食材がくっついてしまうのは鉄のフライパンが悪いのではなく、予熱が足りないのか、我慢が足りないだけなのです。

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火加減の反応が遅いので強火に注意

鉄のフライパンの魅力の記事でも触れましたが、鉄は熱伝導が悪いがゆえの蓄熱性のよさが特長。これにより、食材を加えた後の温度変化が少なく美味しく調理できるのです。

でも逆を考えれば、火加減の調整が難しいともいえます。調理をしていて「あれ?火が弱いかな?」と思ったときに火を強めすぎると、その反応が遅れてあらわれます。そうすると焼きすぎ、焦げつきなどが起こってしまいます。

ですから、鉄のフライパンを使う場合は強火に注意。火加減が弱いと思ってもいきなり強火にはせず、徐々に上げていくようにすれば失敗ありません。急がば回れ、様子を見ながらが肝心です。

もしフライパンが熱くなりすぎた場合は一旦火を止め、火から外せば大丈夫。そこは鉄の緩やかな温度変化が何とかしてくれます。なので「あれ、強すぎたかな?」と気がついたらすぐに対処しましょう。

くっついたら一旦待ってみる

これは先ほど書いた「食材にはすぐに触らない」という部分にもつながるところなのですが、くっついてしまったからといって焦ってがちゃがちゃやるのはご法度です。

先ほどの通り、くっつくにはいくつか理由があるのです。予熱が足りないか、食材を動かすタイミングが早いか、あるいは温度が高すぎたか。このうち温度が高すぎて焦げついた場合はすぐに火から下ろさなければいけませんが、それ以外は一旦待ってみましょう。待てば温度が上がり、食材が鍋肌からするっと剥がれるようになります。

このとき、「くっつく=火が強すぎる」と思って火を弱めるのはいけません。温度が上がらず食材はくっついたままになってしまいます。ただし焦げが発生している場合は温度が高すぎるので、火を止めるか弱めるかしましょう。

金属ヘラがあると便利

鉄のフライパンなら金属ヘラも全然平気!というのはある意味正解ですが、鍋肌を大切にしたいのは表面加工のフライパンでも鉄のフライパンでも一緒です。金属ヘラを無造作に扱うと鍋肌を傷つけてしまい、そこが錆びたりこびりつきの原因になることもあります。

でもやっぱり鉄のフライパンには金属ヘラが必需品。高温になる鉄のフライパンでは、プラスチック製のものでは溶けてしまうことがあります。それなら木や竹のものでもいいじゃないかって?いやいや、やっぱり金属製がひとつあると便利です。

なぜかというと、それは一番美味しい部分を根こそぎお皿に移せるから。鉄のフライパンの魅力でも書いたとおり、鉄のフライパンで調理すると「焼き目が旨い」のです。

そのおいしい焼き目は食材だけに付くのではなく、フライパンの表面にも膜のように残ります。そこを残さずがっとはがしてお皿に盛る。おいしいところは逃がしたくありませんよね。そのためには強度や耐熱性があり、はがしやすい薄さの金属ヘラが適しているのです。

料理を入れたままにしない

おいしく調理できていざ食事!といきたいところですが、鉄のフライパンは使ったらすぐに洗ってしまいましょう。それをしないから、錆びたりこびりついたりしてしまうのです。

さらに表面加工のフライパンから乗りかえて戸惑うのもこの点。表面加工のフライパンなら、食べる少し前に作っておき、食べるときに温めなおすということが当たり前にできます。

ですが鉄のフライパンだとそれができません。冷める過程で錆びてしまうため、食べる直前に作るか、錆びない鍋や耐熱皿に移して食べる前に再加熱するか。こればかりはタイミングの計算を要するのでちょっと面倒かも。

でも、これも慣れてしまえば意外と気になりません。それよりも後片づけの簡単さの方に軍配が上がりました。鉄のフライパンなら、熱いうちに水やお湯で洗うだけで片付け完了。表面加工のフライパンの油汚れを延々と洗剤で・・・。僕はそちらのほうが面倒に思えました。

ここまで、僕が愛用してきたからこそ感じた「鉄のフライパンを快適に使うコツ」を挙げてみました。どうも鉄の調理道具って趣味的要素が強く、そしてプロが使うというハードルの高さもあり、意外と手がのばしにくいもの。

そんなお堅いイメージの鉄のフライパンの手軽さ、気軽さ、簡単さが伝われば嬉しく思います。だって、表面加工のフライパンより扱いが楽なんですもん。手軽でおいしくなる、そしてやっぱり鉄って無骨でかっこいい。僕の大切な相棒です。

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コメント

  1. ほにゃ より:

    「予熱が足りないのか、我慢が足りない」
    この教えを守ったらこびりつかなくなりました。
    鉄は油返しをしてから使う。というのは色々なところに書かれていますが、
    何故余熱をしてから油をいれるのか、なぜ焦げ付くのかこんなに詳しく書かれていません。
    なので適当に多目の油をいれて油返しのような事をして使っていました。
    そうすると当然こびりつきます。でもこびりつかない時があってその時はとても美味しいものが出来る。
    上手くいく時といかない時の違いが分からなかったのですが、余熱が足りていませんでした。
    温まるまで我慢できずに冷たいフライパンに油を入れていました。
    上手くいった時は洗ったフライパンの水分を蒸発させるために火にかけてから油を入れていた時かもしれません。
    理屈が分かれば我慢もできます。我慢をしたら油返しをしなくてもこびりつかなくなりました。
    これで鉄製品を増やせます。ありがとうございました。

    • shimachu より:

      ほにゃさん、はじめまして!とても嬉しいコメント、本当にありがとうございます!
      記事は基本的に使用者としての肌感覚で書いているので、それがきちんと伝わるかなと心配でした。
      ですがこうしてコメントをいただくと、自分の経験が少しでもお役に立てて本当に良かったと嬉しく思います。
      頑丈だし美味しくなるし、使いやすいし。鉄の特長ごとに仕上がりか違うので、ぜひぜひ鉄ライフを楽しんでください♪また遊びに来てくださいね。お待ちしております!

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